粗悪先革にご注意
「 発見された粗悪先革」
右上画像「粗悪先革を分解した状態」 綴じ口のハの字状上部の間隔が狭すぎ、
また皮革の強度不足で3カ所破損した先革
革綴じ部を薄く剥いてあり、竹の当たる部分まで革厚が減少し、
竹の当たる上部も穴が開いている。 日本産は革を剥かない。
最近粗悪先革が発見されました。
上の画像の先革は、購入後わずか2週間で破損した!と言って全武連小売り店に持ち込まれた物で、
我々としては大変気になる事件です。
先の阪本会員ではないのですが、全くお粗末な革を使った先革で、いよいよ彼の憂慮していた通りになってきました。
早速全武連と連携をとり、全日本竹刀武道具連合会宛、調査依頼と対策を早急に講じるよう文書で依頼しました。
回答を頂きましたが、当会としては事故撲滅のため剣道界全体の問題として協力を要請しているのですが、
「全竹連シ−ルの張ってある竹刀の購入を勧めます」と、少し要望書とずれた回答文が送られてきました。
兵庫県工業技術センターの強度試験成績書も添付されていましたが、
品名欄には「武道具」、資料73N/mm. 108 N/mm の表示があり、
必要としている皮革の引き裂き強度試験値の記載が無く、
何をどのように検査をしたのか意味不明な試験書でした。
かかる事態に当職人会唯一の先革製造業、及び皮革専門家の阪本会員に協力を要請。
再度、革質の向上(引き裂き強度数値28kg/mm以上の強度の革)抜き型の形状変更、皮革の縁部分を剥かない。
などの事故撲滅の為の具体策を全武連に要請いたしました。
なめし革で製作した日本産先革
右上の画像と比べてみるとその違いがわかるはずです。
革の硬度を皆様に確かめて頂けなくて残念です。
本年は三重県で「フエンシング」の専門家同士の試合による死亡事故がセンセーショナルに報道された後だけに、一層安全対策に慎重にも慎重を重ねるのが当たり前と思いますがーー。

事故撲滅は「すべての剣道関係者にとって利益になる」のではなく、絶対必要事項 と思いますがいかがでしょうか?
くどいようですが始業点検の徹底をお願いします
調査の結果、間の悪いことに剣道具に知識が少ない初心者用竹刀にその傾向が多く、
特に学販用の仕組み済み竹刀にその傾向が見られます。
竹刀の使い方においても危惧されますので、
どうか少しでも剣道具に知識がある剣士の皆様に協力をお願いいたしたく思います。
販売店の皆様におかれましては、仕組み済み竹刀の再点検をお願いいたします。
最近の市場では異常なまでの外国産安価品が出回っています。
多くの産地では、竹刀がどのように使われるか見たこともない人たちが仕立てています。
竹刀は仕立てるものではなく仕組むものです。
今の単価ではご自分のお店ですべての竹刀を仕組み作業で完成させるには少々無理が生じることは理解できます。
しかし、販売品の点検はできるはずですからよろしくお願いいたします。
竹刀だけの傾向で済めば良いのですが、最近の防具全体でもこういった傾向が見られます。
極端に薄い面布団。
堅くてもすぐにへたってしまう芯遣い。
剣道具ではなく剣道防具です。
体を、身を守らなくては防具ではありません。
見てくれだけの防具の氾濫に危機感さえ抱く昨今です。
どうか剣士の皆様、防具の原点をお忘れ無く!