これなんだ本当か見聞録

道具の名称これでいいのか?


 今回は道具の名称これでいいのかと言うタイトルです。    本文は赤文字です


 武道という文字の由来を まず、武道の「武」という字は、分解すると「戈(ほこ)」と「止」で、「戈(武器)」を「止」める。)「戈(武器)」をもって「足(止)」ですすむ
                        
 と言う文字が持つ意味合いを記載説明している箇所があります。
 文字文言にそれほどの造形があるならならば、剣道具に使われる部品名にも重要性があると思いませんか?
 今まで使用している名称をなぜあえて意味不明な表現をするのですか?
 
 胴のここのここのところはなんていうんだ?」という質問をうけたのです。
 胴台、ヘリ、、、それ以上、具体的にここをさす名称はありません

すこし調べてみたら、ますますわからなくなりました。
         
 甲冑に比べ部品、パ−ツの名前ばかり。とそして、「〇〇部を打突する」というような指導につながるほどの名称となっていない。

 間違いがあると行けませんから、あえて無断でその画像を使用しました)
 これは「端竹」と言います。 あじろの胴台ではここの部分は重要部品で、革巻き(縁巻き)もここは折り込み綴じをします。 

 胴を扱う専門職人の常識ですが一般には難しいかもしれません。

 竹胴(あじろ)−−生地胴−−フアイバー胴−−合成樹脂胴台と胴台も時代により変化が激しく、今はあじろ竹胴はほぼ見かけず、フアイバ−胴も植物性で振動に対し有利でしたが価格面で衰退し、生地胴も、漆塗り胴や嗜好品の高級品の部類に入り、端竹の由来が消えているからです。

 ここの部位、一番下を中心に、向かって前方下部が下がった物が関西型、 同じく平面に(水平)近い物が関東型と呼ばれました。

 剣道具は作り方やその技術、部品名は多くは口伝にて継承され、記述した物はほとんどありません。
 結果的に、いろいろな間違いや誤った部品名が発生し、支障を来しています。
 
 職人会では発足当初から全国の職人会員に複数回アンケ−ト形式で部品名等を調査をしました。
 その際のデ−タを集積した物がありますがあまり必要とされず、公開もしていません。

 例えば「顎」は{突き垂れ}と改称されていますし、甲手、篭手、と言った文字も{小手}と正式名称になっています。
 2重顎は{用心垂れ}ですし数え上げればきりがありません。

 時代経過と供にそれが正式名称になって、部品本来の名称や働きが失われてきています。

 今回のテ−マならばまず正式名称を調査し、率先してこれからの剣道に反映、残していって欲しいと思っていますが真逆です。
 出来ますれば部品名の下にでも括弧付きでも旧名称を記載していただきたく思います。





「鉢巻」といわれる、
面の顎の横に顎と面金をまとめている生革と布団をつないでいる中結のような革がありますが


これは鉢巻きとは言いません。
鉢巻きは頭に巻くはず、
 これは{顎口綴じ}{顎止め}{布団綴じ}{尾革綴じ口}と言った名称です。 面の最も重要な部品で緩みや切れかけの場合は、即武道具店へ

 以前は牛革の尾革(生革)で面淵と布団を綴じていました。

 鉢巻きならば緩んでも切れても危険性が低く、こうした呼称をするのは危険です。

  たとえば、面の引き革
平打ちのもので、下側が上にかさなるようにつける

これは平乳革と言って1枚革の乳革を意味し、平打ちとは面紐、胴紐の編み方にて、意味が全く違います。   下部右に説明
 これは面乳革と言います。胴胸の上に付いている革は胸乳革、胴横は4つ乳革、横乳革と言います。胸裏側はつり革と言います

 乳は母なる部位、表革を重ならせ円錐形に尖った形に取り付ける所から発症した名称です。

胴4つ乳革1枚革でも、上革は上を向くようにカットします。
      紐は丸編みと平編みがあります。丸編みは中心に向かってボビン全体が回転して編んでゆきます。 平編みは織物のように端編み口から反対端に折り返し編んでゆきます。 ボビン数を表す9本打ち等の表現から、平打ちと言います

左画像中央の丸い部分をここでも「乳」と言います。 此の「乳」が無いとすぐ解けます。 (中央画像は3回程で解けました)
(剣道用は独特の乳付き平打ち紐編み方で解けません。)
   包 輪

ここでもおかしな文字使いです。

「包」という文字は妊婦をさす文字の筈。

 内の輪ならまだしも何を包みますか?
  これは頬輪と書きます。 内の輪とも言いますが、此の文字では、面の内側にあれば後頭部にあっても前頭部でも間違いではありませんが、頬輪となると頬に当たる物。意味と位置がはっきり判ります。

姫路に明珍家という鎧兜を作る名家があります。 兜部品の家伝書「面頬」と言うのがあり、尾張徳川美術館蓬左文庫にて、柳生心陰流の書と供に誰でも今でも見られます。
 「面頬」なら何処に位置するか判りますね。
タイトル画像ではこの部品文字が見られませんが−−−



 ネットの文言を調査すると色々記載してありますが、こと専門分野となると細かい部分で大きく違ってきます。
 皮革についての知識や文献はこれも剣道具のように広く一般化していません。 生革やなめし革のその製法は家伝(秘伝)として護っており、結果、普通の剣士や剣道家がこの上記一説を読むと、執筆者の肩書きからまず全面的に信用しますね。

 皮革業界から見たら無知な剣道具業界は対象にあらず!となり、我が業界にとっては今後の材料調達に不利益となり、大いに憂慮される事態です。